結婚できない男感想



 阿部寛主演のドラマ「結婚できない男」が面白い。主人公が一言言って唐突に終わるスタイルとか、全然恋愛状況に進展が見られないところもいかすが、何より主人公のキャラクターが変で素晴らしい。活字媒体のレビューを見ると、主人公の建築家桑野は、頑固で偏屈と紹介されることが多いのだが、おたく界は彼をより的確に説明する言葉を持っている。そう、彼はツンデレなのだ。密かに思いを寄せる女医さんに対し、素直になれず思わず怒らせるようなことを言ってしまったりする様はツンデレ以外の何者でもない。私は基本的にツンデレのことをあまり好きではないのだが、桑野は見ていて面白い。おそらくツンデレというのは実際つきあうとなると迷惑だが、傍から見ていると面白い存在であり、私の場合、異性のツンデレキャラに対しては傍から見ているようなスタンスで見れていないのだろう。

 それにしてもツンデレは偉大である。「結婚できない男」はストーリーらしいストーリーがなく、ほとんど桑野のツンデレっぷりのみでドラマを成立させている。私はめがねっ娘が好きだが、めがねっ娘のめがねっぷりのみでドラマを成立させることは不可能であり、もちろんメイドさんでも巫女さんでも妹でも僕っ娘でも不可能だ。ツンデレだけがキャラクター自体にドラマを内包しているのである。私がツンデレに対し懐疑的なのは、ドラマを作れないへちょいクリエイターでもツンデレさえ出せばそれなりになってしまうというドーピング効果を持っているからだが、「結婚できない男」のように、劇的なものを廃し、エピソードの連なりとして日常を描いてしかも面白いという難事業を成立させるためにツンデレが使われているのを見ると、やっぱりツンデレも使いようだと思うのだ。



トップページに戻る