東雲文芸08――企画書

東京マラソン新コース案


東雲長閑


1)現状のコースの問題点
問題点1:広域にわたる道路封鎖
 現状のコースでは都内広域にわたって約7時間に及ぶ公道の規制・封鎖が必要なため、警察官約5,000人が休日出勤を強いられた。また、沿道の車での来店を想定している商店は商売あがったりである。より封鎖範囲の狭いコースにすることが望ましい。

問題点2:預かり品の輸送
 現状のコースではスタートとゴールが別地点であるため、選手から預かった手荷物を輸送する必要がある。第一回大会では手荷物の引渡しが混乱し、選手が長時間待たされるという事態が発生した。第二回大会では事情は随分改善したようだが、輸送にコストと手間がかかる点は解決されていない。

問題点3:起伏にとんだコース
 現状のコースは35km以降の橋の前後でのアップダウンなど市街地のマラソンとしては起伏に富んだコースとなっている。海外のトップ選手に参加してもらうためには、記録の出やすい、より平坦なコースに設定することが望ましい。

 本企画書で提案する国立競技場をスタートし、国立競技場にゴールする42.195kmのコースを採用すれば、以上三点の問題が一挙に解決する。

2)コース詳細
国立競技場トラックを105周半する。

3)本コースの問題点
 問題点はほとんど存在しない。
 あえて欠点を探せば、選手が団子状になってろくに走れないことくらいだが、走るより歩いた方がより環境負荷が低いためむしろ石原都政の環境政策に合致している。

 以上の説明により本コースの優秀さがお分かりいただけたと思う。来年からはこのコースに変更することを強く推奨する。

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