最近の東雲



六本木ヒルズに行って幸楽苑で中華そばを食べた



 小説の取材で六本木ヒルズに行った。六本木駅からエスカレーターを上ると、いきなり54階建て、238mの森タワーがそびえたっている。だが、森タワーの展望台は有料だ。54階の展望台が有料でも、53階から見れば良いじゃんと思っていたのだが、53階はオフィスで一般人は入れない。それどころか、一般人が入れるのは5階までなのだ。5階では私の会社が入っているぼぼいビルよりも低いではないか。
 とりあえず、一通り見て回る。テレビ朝日で母のために相棒ポストカードを購入。昼飯を食べようと思ったが、縁遠い店ばかりだ。唯一縁遠くなかったのが、ビル内にあった、シックな看板のローソン。だが、寒風吹きすさぶ中、屋外のベンチで食べたくなかったので回避する。空腹を抱え、六本木ヒルズを後にし、大通りへ出た。
 ここで驚くべきことが起きた。歩いている人間が急変したのだ。大通りを歩いているのが人間だとすると、六本木ヒルズ内を歩いている人はマネキンである。逆に、ヒルズ内を歩いているのが人間だとすると、大通りを歩いているのは雑巾だ。宇宙人が見たら、必ずや別の種類の生物だと分類することだろう。
 六本木というと、ヒルズの周りもお高い店が並んでいるのかと思っていたが、ヒルズから下りるやいなや、松屋などの安価な店が並んでいるのに驚いた。私は早速幸楽苑に入り、中華そばと餃子で腹を満たしたのだった。

(10.03)



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