最近の東雲
浦安はハイソな香り――浦安市立中央図書館と郷土博物館感想
ゴールデンウィーク最終日。開架式では関東有数の規模を誇るという浦安市立中央図書館へ行ってきた。新浦安の駅から歩いて行くと、若潮公園という広々した芝生の公園があり、多くの親子連れが遊んでいる。境川を渡して吊るされた大量の鯉のぼりが風をはらんで勢い良く泳いでいた。
中央図書館は多くの人で賑わっていた。入ってすぐの所に広々したフロアがあり、雑誌や一般書籍の棚が並んでいる。小説読本のコーナーに向かう。私は小説より小説の書き方本が好きなくらいで、このジャンルには結構詳しいのだが、私の知らぬ間に出版されていたライトノベルの書き方本が何冊も並んでいる。特に驚いたのが『ライトノベル表現論』という本だ。泉子・K.メイナード氏というアメリカの大学の先生が書いた本なのだが、題材と表紙は柔らかいのに内容が滅茶苦茶固く、ギャップがすごい。そしてアメリカの大学ではライトノベルの研究が仕事になるんだなあと羨ましく思った。
昼になり、腹が減ったのでカフェに行く。浦安市立中央図書館は館内にカフェがあり、食事をしながら館内の本が読めるのだ。中庭もあり、風に吹かれながら本を読むこともできる。とは言え、カフェの料理は厨房で調理している風ではなく、味もそれなりだったが。
館内の奥の方には書庫があり、比較的固めの本がぎっしり揃っている。まるで大学図書館のようなラインナップだ。一方、漫画やライトノベルは一切ない。なので、ライトノベルの書き方本はあるのにライトノベルは無く、漫画の研究本はあるのに漫画は無いという奇妙なことになっている。基本的に私はこういうジャンル差別はクソ食らえという立場だが、出版界にとっては悪いことではない。図書館が一般の人がほとんど買わないような高い本を買ってくれるのは出版社や著者、本屋にとって有難い。そして何度も借りられて売上を目減りさせそうな漫画やライトノベルを置かないのも出版界にとって嬉しいことだろう。
帰りに隣の郷土博物館に立ち寄る。何の期待もしておらず、三分くらいで見て出てくるつもりだったのだが、結構すごいものだった。屋外に昭和27年頃の浦安の街並みを再現しており、八軒もの江戸時代や明治時代の建物を再建、移築している。運河が流れ舟が浮かんでいる。ちょっとしたテーマパークだ。さらに、パンフレットを見ると、日曜日には毎週のように体験学習を行なっている。さすがディズニーランドのおかげで日本一金持ちな自治体。やることが違う。図書館と郷土博物館セットで日帰りお出かけスポットとして十分ありだと思う。
(13.05)
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